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機関紙 「からばす」17号から
巻頭言(私とアフリカ) 現地 活動報告 M ジャワラのバマコ通信 チョットした話
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マリ現地 活動報告 (平成18年11月〜平成19年3月)
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平成18年の降雨量も少なく主食のミレットの収穫高が心配されましたが、最終的に平年の収穫を下回る程度は確保できました。コニナ村の市場では収穫直後のミレットは1kg、65cfa(15円)で販売され、こちらも平年並みでした。コニナ村では穀物の貯蔵庫を建設して主食のミレットを確保し、毎年の不安定な収穫高を解消する手段として、地域住民の食糧不足を補うことが考えられています。
カラの平成18度に予定されているモバ産院、バブグ小学校の建設や教室の修理事業は乾季になってようやく始まりました。カラ会員の方々、宮城学院の生徒さんたち、新城女学校同窓の方々、WFF、SI町田の方々のご支援による識字教室と女性センターも現在建設中です。
私どもにとって喜ばしいことは、バマコ事務所からコニナ村まで200km弱ですが、その内、幹線道路の130kmが完全に舗装されたことです。この舗装工事は、測量を開始して以来7年かかりやっと完成しました。現大統領になってから舗装されたのですが、理由は今年(平成19年7月)大統領選挙がある為と噂されています。どんな理由にせよ、道路が良くなったのは非常に喜ばしいことです。
次にカラの事業に就いて報告いたします。
それと、既にご存じと思いますが、平成19年度内にマリ共和国に日本大使館が開設されます。
●手押しポンプ付きの深井戸が3ヶ村に新設されました。
フィニャン、シドニ、ジャトレ村へ各1基ずつの設置です。特にフィニャン村は人口132人の村ですが村には水が無いので、人々は雨期の耕作期以外は他村(7km離れたモンザナ村)へ移動して生活していました。ポンプ設置後はそのようなことがなくなるでしょう。他の2ヶ村でも初めてポンプが設置され、乾期には女性が水を貰いに他村へ行く必要が無くなり、とても感謝されました。
今回の深井戸掘削で非常にラッキーだったことは、掘削前に電気(発電器を使用して)探査をして水脈を見つけてから、第1、第2掘削候補地を決めて掘削が始まりますが、全ての村で第一候補地の掘削で水が出たことでした。これはとても奇跡的なことだと村人とともに喜びあいました。
●モバ村の女性代表(ウムトラオレさん)からタマネギ保存庫建設へのお礼状
「私たち村の女性のために、カラを通して日本の方々がタマネギ保存庫の資金を得て、建設して下ったことに対して、非常に満足し厚く御礼を申し上げます。この保存庫が建設される前は、雨期には家の高い所に、袋に入れつり下げて保存していました。しかしネズミが食べたり、腐ってしまい使用できない時が多くありました。私たち村の女性にとって毎年作付け時に野菜種を購入することは非常に難しいことです。
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このタマネギ保存庫が建設され、保存方法も
教えて貰い、無駄なく保存することが出来ます。
私たち全ての女性は日本の皆さ んに心から
御礼申し上げます。」このような手紙がカラに
送られてきました。
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この事以外にも、現地では、野菜の収穫されない時期に、保存しているタマネギは自家消費に
役立ち、更に必要な人へ販売することも出来、そのような時期には値も少し上がっているので収入
を得ることも出来る、ということでした。小規模なタマネギ貯蔵庫ですが、非常に役立っています。
現在(平成19年3月末)は、そろそろ気温が上昇し(毎日40度前後)野菜園を休める時期になりまし
た。 それまで全ての野菜園が盛況でした。収穫の例を挙げますと、2月のモバ村野菜園での、キャ
ベツ、サラダ菜、タマネギ、パパイアの収穫から得た収入は1,345,450cfa(31万円)でした。これは、
野菜栽培をしている女性1人当たり平均約15,000cfa (ミレットを250kg購入できる値段。3,500円)
の収入を得たことになり、これは彼女たちにとって大金です。収穫された野菜の半分は自家消費
されています。
他の野菜園はここよりも収穫高と収入は低いのですが、季節によって収穫された全ての野菜を
自家消費している村もあります。毎日の食生活に非常に役立っています。今期は新設の野菜園は
造成されませんでした。
バブグ地域では、古い時期に造成された野菜園は既に10年以上が経過し、防護柵が家畜に破壊
されたり、近接した森林の成長により野菜栽培区画で日陰になっている所も出てきたため、改善に
ついて村と話し合っています。 クラブグ−、セリブグ、シラマンブグ、ジャラコロ村では女性委員会
自身が経費を貯めて、防護柵を移動し新規に野菜栽培の区画を整備する計画を立てています。
●新しく6ヶ村に識字教室が建設されています。
前述のように、みなさまからのご支援で新しい識字教室が建設されています。識字学習へ参加する
人が増えたので、今回の建設から今までの教室の広さ(4×6m)よりも広い(6×8m)にしました。その
分、多くの資材が必要となります。また、教室の北東面は強い風雨をまともに受けて壁が剥げ落ち
るため毎年修理が必要になっています。今回の建設から、この面を補強する方法を試みています。
それ は、この壁面(土レンガを積み重ねた段階)にクギを差込み、そのクギの間に針金を編み目状
に渡してセメントを塗布する引っかけを作ってからセメントで仕上げをするようにしました。
今年の雨期の結果を見て、今後の建設する際の改善に取り入れるか否かを決めます。
旧活動地(バブグ地域)では、識字教師の出稼ぎが多く、その為に授業を継続できない村が出て
来ました。識字学習継続の目的で、新規に村レベルの教師育成の為の研修会を20日間行いました。
今回はいつもと形式を変え、地域を6区に分け6会場での研修会としました。これは今まで会場が
遠いので参加できなかった人にとっては、便利になりました。交通手段の無い地域ですから特に
女性にとっては都合のいい方法です。 参加村36ヶ村から98人の教師や未来の教師たちが参加
して研修を受けました。カラでは各村に4人(男・女各2人)の教師を常時村に待機させて、学習が
継続できるようにと考えましたが、4人参加出来ない村もありました。
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建設中のシラコロブグ村識字教室 |

完成したバブグ村小学校
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女性2人を教師に育成することは非常に困難なことにも気が付きました。それは、アルファベットを
知らない女性が多い為に入門レベルからの教育が必要で教師になるには年数がかかることです。
そして熟練した教師と入門レベルの教師とが一緒の研修でしたから、これもまた大変なことでした。
「初級レベルの教師と熟練教師を分けて研修会を行ったら」との私たちの提案について、スタッフの
スマイラは、「困難な中で研修を受けた方が教師になる為には身に付くことが多いからこれでいい」
と言うことでした。
識字教室とは別に、バブグ村に小学校が建設され3月末に完成しました。
それまでは、カラが1995年に建設した女性センターと、日本で言う「あずまや」風なハンガーで授業
をしていました。生徒数は129人(6.4.3.1年生)で女児43人、男児86人が学んでいます。建設用地
は、年老いた村長(ケーファジャラ)が、自らのミレット畑を提供してくれました。
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●モバ村の産院が完成しました。
モバ村女性の希望だった産院が建設されました。
小さくて、ブルーの外装がおしゃれなかわいい産院です。
モバ村ではここで働く助産師を選ぶための村民大会が幾度となく繰り返され、最終的に決まったアワ・デンバがバマコ市の病院で研修を受けています。 |

完成したモバ村の産院

研修中のアワ・デンバ |
研修先では、彼女は非常に優秀で勤勉であるとの評判を得ています。女性がこのように研修を受け
る為には、やはりフランス語が読めて、書けることが条件になります。部族語しか知らない女性にとっ
ては、どんなに性格が良く真面目でも不可能です。
スタッフのアワからの報告では、モバ村の女性は、「やはり勉強をしなくては、字を覚えなくては」と識字
教室へ通い子供も小学校へ就学させる家族が多くなったと言うことです。産院の開設は、助産師の
研修が終了してからになりますので今年12月です。
この他、カチョラ村やバブグ村、ソバ村から診療所や産院の建設依頼が寄せられていますが、その村
から助産師や看護師を育成できるか、また育成出来るような人材(特にフランス語)がいるかどうか、
が大きな問題です。この他、5ヶ村に6ヶ所の公衆トイレットを村人自身の手で建設中です。
●女性適正技術の指導
相変わらず、女性に人気の高いこの事業は、現在7ヶ村目となるンゴロブグ村へ女性センターを建設
中です。
スタッフのアワカンサイは、これらの村をバイクで巡って指導していますが、村出身の女性技術者も育ち、
彼女たち自身で活動を進めています。女性センターの仕事だけでなく、指導を受けながら個人的に
製作して販売する女性が増えました。修得した技術が活かされ収入へ結び付いてきました。
このような個人の製作販売の為には、女性委員会で行っている貸し付け事業から借りた資金が有効
に利用されています。この借りた資金で材料を買い、手間ひまかけて製作し、それを販売しています。
多くの村の女性たちは、現在6ヶ村(コニナ、モバ、ドンギネ、ママブグ、カニカ、ドゥグラコロ村の女性委
員会)で行っている貸し付け事業を自分たちの力で始めることを希望しています。
女性センターでは、裁縫や編み物、刺繍、石鹸作り、染色技術を習っていますが、その中で一番難しい
のが染色の技術です。この技術も向上して他村からの依頼も多くなりました。
特にタバスキの祭りの為に12月には次の表のように多くの依頼があり染色をしました。
これらの収入はすべて女性センターの収益となり貸し付けの元金に加えられます。
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女性センター名
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12月に染色により得た収入
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コニナ村女性センタ
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290,000cfa
(68,600円)
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モバ村女性センター
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580,000cfa (137,000円)
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カニカ村女性センター
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280,000cfa
(65,400円)
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ベレニコ村女性センター
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430,000cfa (101,738円)
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ママブグ村女性センター
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270,000cfa
(63,800円)
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ドンギネ村女性センター
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380,000cfa
(89,900円)
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これらの女性適正技術の事業のうち近年常に問題になっているのは、降雨量が少ないのでカリテの
実が付かなく、油を生産出来ないことです。この頃はカリテの石鹸を製造することも出来ません。
現在カラが指導している女性センターは9ヶ所あります。
6ヶ所は上述のコニナ地域ですが、他はバブグ地域です。
この地域の3ヶ所の内、ブグニサバ女性センターは、バブグ村やオーロンコトバソコロ村の女性センタ
ーのように活動が継続していません。スタッフが時々現地に行って状況を聞き、女性センターの状況
を視察していましたが、継続していませんでした。更に、以前バマコへ送り研修を行い育成した指導
者(女性)は、ミシンや染色、石鹸製造の道具を自宅に持ち込み、自分だけで使用している事実が分か
りました。カラはそのような状況を許可することは出来ませんので、全ての道具を引き上げました。
冷酷なようですが、数年にわたってスタッフが注意をしていました。その度に活動が活発のように
見せていましたが、現実はそうではなかったのです。この村に女性センターを建設した後の2年間
は好調に進んでいました。しかし、彼女たちは適正技術の仕事はあまり好きでなかったのかも知れ
ません。このような例も見られますので、長い間のアフターケアーが必要なことを改めて感じました。
●その他、キバ村では、6月頃に造成林用の深井戸を1基掘削しましたが、水が出なかったので計画
を変更し、乾期に入って浅井戸3基の掘削を始めました。 ドゥグラコロ村では、浅井戸2基を野菜園 用に掘削し、3月末に完成しました |
この他、乾期にはあちこちで毎日のように発生するのが森林火災です。
この原因は、タバコの火の投げ捨てや狩猟です。地方には消防車もなく、まして消化の為の水も有りません、燃え尽きるまで何日もつづいています。
人々の生活に必要な大事な木が、多量に短期間で失われていきます。
今後カラは、各村に森林パトロールを組織して、村人自身で彼等の森林を保護するプロジェクトの開始を考えています。
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ファブグ村の森林火事 |